以前から気になっていた大菩薩嶺、ついに踏破することができました!
前回目指した時は、笹子駅から北上縦走して登る想定でしたが、全然無理ゲーで全く現実を直視できていない計画でした。自分の足力では湯ノ沢峠が限界。。
ということで今回は北から攻めるべく、色々と調べて奥多摩駅からバスを乗り継ぎ小菅の湯からアタック開始!
結果から言うと、「最高に大勝利なトレランだがこのルートを走るのはスタートが遅すぎる!」ということが明確に。
そのあたり振り返りながら綴っていきたいと思います。

そして!なんと今回から動画も作りました!
youtubeにアップしてますのでこちらもぜひご参考くださいー。


目次

紅葉大爆発!けれど山道入りが9時。小菅の湯はなかなか遠い

朝に奥多摩駅に着いたのが7時30分。平日に小菅の湯行のバスは7時40分。
鴨沢や丹波行は6時台もあるのですが小菅の湯行はこれ1本。奥多摩湖を橋で渡り、山梨県に入っていくルートをバスで1時間走ります。
これが結構遠くて寝ようにも揺れて険しいカーブが続き、小菅の湯に到着したのが8時45分。
奥多摩湖近くは紅葉がとても綺麗でキラキラしてましたがそれも最初の10分だけ。
山道に入り走り始めたのが9時だったはこれからのトレイルの最大のデメリットだったかもしれません。

なんにしてもまずは走らないと!
帰りの温泉も考えて行動食、水分のほかに着替えやサンダルも抱えての総勢12kg。これがとにかく重い。。
山道も小菅の湯から降った少し離れた場所。大菩薩嶺へ向かうとなどの看板は1kmくらい走ったところにありました。
それでも紅葉真っ盛りで目が楽しい。色づいた木々や葉は心を躍らしてくれます。
まずは大マテイ山を目指し川沿いを駆け上ります。
この辺りはまさに苔生すというか、緑鮮やかな日差しも暖かいとても気持ちの良いルート。
はやり傾斜は厳しいですがそれでも楽しく登れる感じ。しばし登ると尾根に到達しました。
多分、棚倉とう大ダワになるのかな。
ここから西へ尾根を走り、狩場山を越え、牛ノ寝と続きます。
尾根に出て急に風が強く寒さを体の芯で感じるように。さすがに冬を目の前にした2000m手前の標高は寒い!
それに落ち葉いっぱいのトレイルは軽くラッセルしてる感覚に近く、結構体力を消耗します。
そして気になるのが天気。。ここにきて曇りがちになり、気温も下がってきました。
目標は笹子駅だったけど、これは少々怪しいかも。。
それでも開けた場所で時折差し込む太陽に照らさせたもみじが美しく、思わず歩みを止めてしばし眺める時間は最高でした。


ついに見えてきた大菩薩峠!大迫力の眺めは圧巻!

梶ノ尾山を越え、黒岳方向への分岐となる石丸峠が看板でも出てきました。
それを超えるといよいよ大菩薩峠が見えてきます。
標高も1500mを越えて景色が楽しめるようになってきました。山梨の街並みが山々の向こうに見えてきます。
この辺りからまた斜面が多くなりきつい登りに。
何人かの登山客にすれ違ったのがこの辺り。皆さん大菩薩から小菅へと目指している方なのかな。
健脚な皆さん本当に尊敬っす。。

石丸峠は結構藪々してて複雑な峠。視界もあまり望めないので若干方向を失った記憶が。
ただそれを超えると一気に大菩薩峠への斜面がどーん!!と広がります。
これは思わず叫んでしまうよね。そして風!めちゃ強っ!!!これ吹き飛ばされるわ!!

とまぁテンション上がってるので色々と大袈裟ですが、それくらい盛り上がる大菩薩です。

必死に峠を登るとそこに介山荘があり、一気に開けた眺望から1897mの大菩薩峠に到着!
景色がヤバい!!!

2000mを越えて岩石も多く難易度が上がる。そして吹き込む強風がとてつもない。
ランパンとロンTでは震えがくるレベル。汗もかいて濡れているのでどんどん体温が下がってきました。
着替えと用意したジャケットとパンツを履きなんとか寒さを凌ぐ。そして嶺を目指して再スタート!

この辺りの岩場が眺望のピークだったと思います。
噴き上げる強い南風に耐えながら、山梨と富士山、そして大菩薩湖がキラキラと輝く。
風の音がすごいけど静か。もうこのスケール感は何者にも耐え難い。

そこから少し幻想的な林を抜けるとついに最高峰「大菩薩嶺」。
ここは眺望はなく林に囲まれたのんびり暖かく過ごせる場所でした。
大勢の登山客がコッヘルで温かい山メシを食べながら談笑。羨ましい。。。
僕も結構な寒さと疲れでしばし休憩。ナッツとジェルと羊羹と。身体が動いてもらうためにもとにかく行動食を詰め込む。
太陽のやわらかい光に癒させました。


石丸峠から黒岳目指し南下。牛奥ノ雁ヶ腹摺山で迷いつつ湯ノ沢峠で下山!

大菩薩嶺で元気を取り戻してきたので、ここから一気に南下。大菩薩峠を下り石丸峠から黒岳を目指します。
下りでようやく足も回りだしテンションも上がりだす。
いくつかピークを超える前の登りは常に日陰なのか午後13時過ぎでも霜がずっと残っています。
少しだけ太陽に触れるとキラキラしてとても美しい。思わず足を止めて写真を撮りました。

息を上げながら天狗棚山(1957m)を越えてまたぐわーっ!と視界が開けてきました。
個人的にここの眺望が今日イチテンション爆上げ!
風で流れる薄細雲がどんどんと流れ込み、手前に見える小金沢山と大菩薩湖。
遠くには南アルプスの名峰、八ヶ岳らしきものも見えました。
思わず叫んじゃうよね。一応周りを確認しますよね。いやぁ気持ちいい。

登山道として堀ができている感じで、走るには少し困難なルートが続きます。
木々もなく開けたエリアだけど、足を動かしづらくなによりその堀に水が集まるのでぬかるみがひどい。
足を取られつつなんとか小金沢山(2014m)に到着。
この辺りから日が傾いてきたことが心配になり、目標としていた笹子駅までの縦走を諦め、湯ノ沢峠でやまと天目山温泉を目指すルートに変更。とにかく体温が下がり始めたので温泉であったまりたい。
それをモチベーションにまた走り出しました。

先を急ぐあまり、あの山名が日本一長い牛奥ノ雁ヶ腹摺山(1990m)をさらっと通り過ぎてしまう。
目の前に伸びる道に何の迷いもなく下りだし、富士山がなぜか左手に見えて違和感を感じ、地図を見返すと大きくルートをロスト。
大菩薩湖の入り口あたりに下山するルートに入り込んでしまいました。。
急いで登り直すも結構なメンタルダメージ。黒岳に向かうルートはあまり人気がないのか道が曖昧でした。
このロストで牛奥ノ雁ヶ腹摺山西側の面白い枯れ木群を見れたのが唯一の救いかな。
体力も怪しくなってきたのでとにかくまだ日があるうちに走り切りたいと先を急ぎます。
ずっと目の前にそびえる富士山も勇気を与えてくれます。ラストスパート!

黒岳に向かういくつかのピークはやはり寒く足場も悪い。
そしてどんどん暮れてゆく。。焦りと疲れで何度も転げるが、目の前の富士山が頑張れって言ってくれてると信じ込み足を進めました。
比較的このあたりは走りやすかったように感じます。すれ違う人もほとんどおらず、秋の乾いた山を全身で感じながらようやく黒岳(1987m)に到着!ここでもまだ2000m近くあるのか。それに驚きつつ、ようやく旅の終わりが見えてきた。
どでかい富士山がど真ん中に聳え、鎮座している姿に思わず拝んでしまう。それくらい神々しさがあります。

白谷ノ丸を越え、湯ノ沢峠に到着。
これでもう登らなくていいと思うと一気に力が抜けました。

ここからは焼山沢を数km下ります。ここは川の左右を行ったり来たり、印のテープを頼りにぴょんぴょんと降っていきます。地味にしんどい。。
そして舗装路に出てからがまた長い。。この距離走るならハマイバ丸目指せばよかったと後悔しつつも、もう少しで温泉だ!と意気込み最後の走り。最後は這いつくばる思いで進みついにゴール!

いやぁ、おつかれ山でした!

タイムはそこそこyamapは便利だね

YAMAPの記録だと28.9km、STRAVAだと32kmは走ってるんだけどどちらが正しいのか。。
それでも30kmを7時間半かかってたらとても明るい時間では踏破できなかったなぁ。最初のスタートが遅いのもありますが、標高2000mあたりのアップダウンがガッツリ響いていたんだと思います。降りるのは一気だったなぁ。


そして今回持っていた装備の一部。
まったく同じものはなかったので似た品質と価格のものを。
撥水加工のGOA-TEXパンツは寒さもかなり凌げるし重宝してます。あとジッパー式で靴履いても脱ぎ履きできるのは最高だよね。
Xeroシューズは同じもの。いつも走ったあとの帰りにこのサンダルに履き替えます。今回は寒くてそのままランシュー履いて帰ったけどこれは薄くて軽くて便利。
最後はライトダウン。なんでもいいけどこれもコンパクトに畳めて袋に入るものが必須。
今回11月に2000m超えの山はとても寒いということがわかりましたw
荷物増えてしまうけど防寒具は身を守るために絶対必要ですね。

今回の百名山大菩薩嶺をメインとしたトレラン。
目標ルートは叶わずも、牛ノ寝の気持ちいい尾根、秀麗富嶽十二景から臨む富士山など最高に楽しめる山行でした。
よりスピード上げて今度は笹子駅に抜ける秀麗富嶽十二景縦走をやりたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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